雨声に黙す盆の夜
更新日:2023年12月7日
2021.8.13-14
メンバー : 齋藤、大見、田澤 (記)
ここ数日ですっかり夏も暮れた。列島に停滞している前線が連日冷たい雨を降らせている。当初予定していたD川2泊釣行計画を変更し、山小屋1泊でのお気楽釣行とした。しかし、山行当日も各種報道は大雨への警戒をしきりに煽っていた。齋藤さんが「ただの雨でしょ」と言ったように、山に入れば風も強くなく、ただただ雨が降っているだけだった。花を見ながら、のんびり山越え。


山頂でやや風に打たれ、晩秋の雨を思わせるような冷たさに身体が震えた。花を見ながら、沢に向かって下降する。




沢に降るとキンキンの雪解け水で、足先が痛くなるほどだった。上流部なので、頂く岩魚は2尾のみとして釣り上がる。




上部は雪渓に埋もれていて釣りにならないが、源頭部を覗き見る。




すっかり身体が冷えた夕方、今晩お世話になる山小屋に着く。靴を脱いで、両手でつま先を握り暖める。こんなに寒いお盆はあったかな。GPSも何も無い時代、親父と兄貴と3人でS沢を詰めてこの小屋に来た時のことを思い出した。滝の巻きから酷い藪漕ぎで道迷いし、あの時も寒い思いをした。
各々の想いで、雨音が響く小屋の中で酒を交わすお盆の夜。キマルまでは静かに呑んでいた。

すっかりキマった頃、なぜかお経BGMまで鳴り始め、ロウソクの灯が揺れる。お盆の夜の霊山、" お連れ様 "が見えそうで外が気になる (笑)
岩魚天丼やら色々と食べていたようだが、よく分からないうちに眠っていた。


翌朝、素麺600gにビール。雨が降っているので、小屋でグダグダまったりする。



最後はコーヒーウイスキーで〆て、帰り支度。素晴らしい山小屋に御礼し、帰路の登り返しへ。






雪の下で耐え抜いて咲かせた花々は決して大きくはないが、眼を奪う強さを感じた。








雪渓を越えて山頂へ。




山頂から降ると次第にガスが切れて視界が広がった。


今後の計画として、この沢を上がって来ようと、尾根から俯瞰して意見を交わした。

終始冷たい雨に打たれたが、このお盆の夜を共有出来た仲間に感謝。
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