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  • 執筆者の写真源水会 仙台

欲たがれの山歩き

更新日:2023年8月23日




メンバー:齋藤、増田(マスチャン)、田澤(記)

AM4時、齋藤会長宅で合流しマスチャンを迎えに行く。「おはようございます」と出てきたマスチャンの顔はシラフに見えない。聞けば昨晩から呑んでいてまだ寝ていないと言うから底無しの体力が羨ましい。今回の主目的は山菜採り、私は大量のコゴミとあわよくばウドを持ち帰ることが使命であった。2時間半ほど車を走らせ、目的地に近づくにつれて道路上には雪、森の木々は芽吹きすらない冬の様相に嫌な予感がする。木々は芽吹いていないが、こしあぶらだけはバッと開いているかもしれないという希望的観測だけで、こしあぶらポイントを覗く。当たり前のように、こしあぶらは芽すら出ていないか芽が出始めたばかりの程度、日当たりの良い場所で1本芽吹いていて、これを「奇跡のこしあぶら」と呼んだ。

 目的地のK川に到着すると、案の定、林道は雪に埋もれており、こごみもほとんどがまだ土の中、ウドは土からも出ていない、たらの芽もほとんどが芽、フキノトウだけは取り放題という状態だった。仕方無しに場所を変更する事とし、S川支流のO沢へ。こちらは山が幾分萌黄色だが、山菜にはまだ時期が早そう。

 そうは言っても、今晩の宴会分だけは確保しなければ、それをアテにしてほとんど食材を持ってきていない。まずはシドケポイントとなる枝沢を覗くと、出たばかりのシドケを幾らか収穫、日当たりの良い右岸をトラバースしていると齋藤さんが食べられそうなウドを1本見つける。このウドを「奇跡のウド」と名付ける。その後、こごみポイントにて、出始めたばかりを幾らか収穫し、タラの芽も道中で少し採れたが、これ以上の収穫は期待できそうにない。本流に降りて竿を出すと、齋藤さんが尺上を釣る。私のドライフライにも1匹出て、寿司用に3匹をいただくことにした。

 この日は各々睡眠不足で、明るいうちから酒を呑んで寝ることにした。山菜鍋を予定していたが具材が乏しかったので適当に汁物で暖を取り、山葵を摺り、岩魚寿司を頬張る(齋藤板長)。シドケとコゴミは湯がいて、ウドとタラの芽を天ぷら、岩魚の頭、骨、皮は素揚げにし、寄せ集めの食材でなんとか宴会ができた。

マスチャンは明るいうちから体力の限界で仮眠、齋藤さんと私はどんどんガソリンを注入していく。暗くなった頃、マスチャンが起きて絶好調になり、うまいうまいとスコッチを呑み始め、キマリかけていた私も水のように呑む。その頃、齋藤さんは就寝、寝不足だったようで寝付きが良かった。

翌朝、二日酔いが酷くて起きると、マスチャンも頭が痛いと言っている。持ってきた酒はビール1本を残して全て空になっているのだから、当然と言えば当然。この日は雨が降っていたが、昨日引き返したK川にキノコを探しに行こうと言う事で、雨具に着替えて林道をトボトボと歩く。

こごみはまだ早かったが幾らか採れて、エノキタケも採ることが出来た。齋藤さんは山葵も収穫。私は何とか合格点をもらえるコゴミを持ち帰る事ができたが、家に帰ってからウドを1本食べた事をうっかり喋ってしまい、ウド探しにまた行く事とした。

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